コロナ ウイルス うつ。 激増中「コロナ鬱」を避けるための5つの予防法 精神科患者の9割以上がコロナ案件

【特集】「コロナうつ」自粛解除から日常へ戻る今が危険

コロナ ウイルス うつ

下園壮太(しもぞの・そうた)/心理カウンセラー。 メンタルレスキュー協会理事長。 1959年、鹿児島県生まれ。 防衛大学校卒業後、陸上自衛隊入隊。 陸上自衛隊初の心理教官として多くのカウンセリングを経験。 その後、自衛隊の衛生隊員などにメンタルヘルス、コンバットストレス(惨事ストレス)対策を教育。 「自殺・事故のアフターケアチーム」のメンバーとして約300件以上の自殺や事故に関わる。 2015年8月定年退官。 現在はメンタルレスキュー協会でクライシスカウンセリングを広めつつ講演などを実施。 『心の疲れをとる技術』『人間関係の疲れをとる技術』『50代から心を整える技術』(すべて朝日新書)、『自信がある人に変わるたった1つの方法』(朝日新聞出版)など著書多数 世界中で感染が止まらない、新型コロナウイルス。 日本でも、小中高の全国一斉休校や、春季高校野球の中止決定など、収束の見えないウイルスに不安が広がり、ネットでは「コロナうつ」という言葉まで出てきている。 不安と正しく向き合うには、不安と情報の関係を知ることが重要だと話すのは下園壮太さん。 自衛隊で長年、メンタル教官として災害派遣など厳しいストレスと向き合う自衛官の心の健康を支え、『自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れをとる技術』(朝日新書)の著書もある下園壮太氏に、対処法について話を伺った。 短期集中連載(全4回)でお送りする。 2回目は「不安への対処法」について。 今回はコロナ・ストレスの主体である「漠然とした不安」と情報の関係、そして不安への対処法についてご紹介します。 不安という感情は、将来の危険を予測し、対処するための意欲と行動を引き起こすものです。 何か不安なことがあれば、どうすれば対処できるかを考え、その対処をすると不安は落ち着きます。 ところが、今回のコロナ・ストレスは、いろいろ気をつけるけれど、結局、何も有効な手段で対処できていないという実感を持つ人が多いようです。 危険な状態にじわじわと浸食されているという感覚でしょうか。 きちんと対処している、と少しでも感じたいために、必死に情報を探しても、これといった安心できる情報には行き当たりません。 逆に不安が大きくなったりします。 かといって何かしないと落ち着かないので、とりあえずトイレットペーパーや米、レトルト食品、栄養補助食品を買い求めてしまう。 このような不安の高まりに対処するためには、不安と情報の関係を知っておくことが有効な対処法となります。 (1)不安は「情報量の多さ」を正しさと誤解する 私たちには、情報に触れる「回数」や「時間の長さ」で、その情報の「正しさ」を感じてしまうという特徴があります。 同じ内容のニュースを何度も見ると、いつの間にかそれが絶対に正しいことのように思いこんでしまいます。 (2)不安は「数字」によって煽られる 人間は、国家予算の何十兆円という規模の数字の変化にはあまり不安を感じなくても、1000ぐらいまでの数の増減には敏感です。 そのあたりまでは、実感できる数字だからでしょう。 だから、今日の新たな感染者が「5名」、これまでの新型ウィルスによる日本での死者が「7名」といった数字を聞くと、あたかも自分の近くに危険があるように感じてしまいます。 (3)不安は危険情報を欲しがる 安全だという情報は、見逃しても、命にかかわらないので、どうしても「危険情報」だけを探し出す癖があります。 これが(1)で述べた「情報の量」にも影響します。 今回のクルーズ船での感染予防対策に疑問を呈した医師の発言も、「正しい」というより、「危険」側の内容だから、広まってしまったのです。 もし医師の発信が「安全だった」という内容なら、そこまで拡散しなかったと思われます。 さらに現代社会では、インターネットで検索すると、それに類似した結果がカスタマイズされて結果として出てくるので、不安情報だけがさらに集まってくるという状況に拍車がかかっています。 (4)不安は口コミや身近な人の言動に影響を受ける 人間社会における情報は、メディアが発達する以前、何万年と身近な人の言動による「口 コミ」が主体でした。 その長い歴史が、本当の情報ほど密やかに、口コミで伝達されるという感覚を人々に刻んでいます。 そのため、公の発表よりも口コミのほうが信ぴょう性を感じやすいのです。 現代では、SNSが「口コミ」の役目を果たし、昔では考えられないほど、大規模、かつ強力に人々の不安を刺激しています。 (1)不安は「情報量の多さ」を「正しさ」と誤解するのだから、その対策は、情報に触れる数(機会・時間)を制限することです。 四六時中ニュースに触れるのではなく、一定の時間に制限したり、特定のニュース番組を見る、と決めることです。 (2)不安は「数字」によって煽られるのだから、その対策は数字による不安を感じたら、何らかの比較の対象を求めることです。 (3)(4)、不安は危険情報を欲しがり、口コミや身近な人の言動に影響を受けるのだから、対処法はネット検索の時間を制限する、危険情報に触れた場合は、安全な情報にも意図して触れる、不安情報を過剰に口にする人とは、やんわりと距離をおくことです。 冷静なときは、人はさまざまな情報をフラットに判断できます。 ところが「漠然とした不安」に飲み込まれている人は、ひとつの情報に飛びつき、そこだけに注目して対応してしまいます。 だから、将来の経済、将来の家族、将来の生活の不安につながる情報に動揺し、トイレットペーパー確保に必死になってしまうのです。 おそらく、コロナウイルスの影響を冷静に考察すれば、長期的には「経済」が最も大きなテーマになるはずです。 経営者はその意識を持っている人が多いと思いますが、そのほかの人も、冷静になって、そのことを考えるべきだと思います。 このまま、経済活動を縮小してしまうと、マスクやトイレットペーパー不足にとどまらない影響が出てくると思います。 不安をいたずらに増幅させず、コロナ対策として自分や家族がやるべきことを決め、あとは淡々と普段通りの生活や仕事をする。 そういう人が増えることが日本社会にとって大切だと私は考えます。 ただ、このような状態でも、私は日本人の力を信じています。 災害とつきあい続けてきた長い歴史がある日本人は、不安の力をうまく活用できる民族だと思います。 今回の漠然とした不安をエネルギーに、感染症対策が国民生活に浸透しただけでなく、時差出勤による満員電車の解消、テレワークやインターネット環境の積極的活用などが促進されています。 日本人は必ず、この状況と経済とのバランスをとり、乗り越えるものと信じています。 【移動に関する感染対策】 ・感染が流行している地域からの移動、感染が流行している地域への移動は控える ・帰省や旅行はひかえめに 出張はやむを得ない場合に ・発症したときのため誰とどこで会ったかをメモにする ・地域の感染状況に注意する• 3 日常生活の各場面別の生活様式 【買い物】 ・通販も利用 ・1人または少人数ですいた時間に ・電子決済の利用 ・計画を立てて素早く済ます ・サンプルなど展示品への接触は控えめに ・レジに並ぶときは前後にスペース• 【公共交通機関の利用】 ・会話は控えめに ・混んでいる時間帯は避けて ・徒歩や自転車利用も併用する• 【食事】 ・持ち帰りや出前 デリバリーも ・屋外空間で気持ちよく ・大皿は避けて料理は個々に ・対面ではなく横並びで座ろう ・料理に集中 おしゃべりは控えめに ・お酌 グラスやお猪口の回し飲みは避けて• 【娯楽 スポーツ等】 ・公園はすいた時間や場所を選ぶ ・筋トレやヨガは自宅で動画を活用 ・ジョギングは少人数で ・すれ違うときは距離をとるマナー ・予約制を利用してゆったりと ・狭い部屋での長居は無用 ・歌や応援は十分な距離かオンライン• 【冠婚葬祭などの親族行事】 ・多人数での会食は避けて ・発熱やかぜの症状がある場合は参加しない.

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コロナうつについての相談(心療内科・精神科)

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新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が、5月末まで延長となりました。 4月に就職したばかりの新入社員は、仕事を学ぶどころか研修もままならず、同期の仲間にも会えないという状況の会社もあります。 そのため、新入社員が陥りやすいとされる「五月病」も今年はちょっと事情が複雑です。 「誰かに相談したかった」「誰かに不安を聞いてほしい」……。 そんな声が「キャリア小町」に寄せられています。 今年3月に都内の有名私立大学を卒業し、大手金融機関に就職したばかりの明日香さん。 同期入社は数百人いますが、連絡先を知っているのは、昨年開かれた内定者懇親会で同じテーブルだった4、5人のみ。 本音で語り合えるほどの間柄とは言えず、悩みを語れる人は社内にいません。 研修とは名ばかりで、金融や保険に関する教材を渡されたのみ。 大学の同級生が就職した会社の中には、オンライン研修が充実していたり、教育担当者がきめ細かくフォローをしてくれたりしているところもあるそうです。 「入社当時はやる気満々だったのに、こんな状態ではモチベーションも上がらない。 コロナうつになりそう」。 真面目な性格の明日香さんは、会社への不満が爆発しそうだと言います。 「会社はこういうリスクへ迅速に対応すべき」とこぼし、転職も考えてしまうとのことです。 「五月病」より複雑な悩み 明日香さんの話の中には、「~すべき」という言葉が繰り返し出てきます。 こういうタイプは、責任感が強く、自分にも他人にも厳しい一方、柔軟性に欠け、ルールから外れる状況への対応力に乏しい特徴があります。 「べき論」への過度な執着で、メンタルの不調を引き起こす傾向もあります。 こんにちは、「キャリア小町」オーナーの土屋です。 そもそも「五月病」とは、5月のゴールデンウィークの後、なんとなく体調が優れない、会社や学校に行きたくない、何もしたくないという、気分の落ち込みです。 新生活を迎え、張り詰めていた気持ちがゴールデンウィークで緩み、こうした不調が表れるとされています。 写真はイメージです 入社式、新人研修、配属など、新社会人としてのスタート地点で、新型コロナの影響を受けている新入社員たちの様子は、例年と少々異なっているようです。 いわゆる「五月病」というよりは、社会環境や働き方の変化、会社の先行き、自らのキャリアの不安など、様々な要素が悩みの種として膨らみつつあります。 複雑にからまる不安要素が、やる気やエネルギーもすり減らしてしまっています。 正式な病名ではありませんが、「コロナうつ」という言葉も聞かれるように、外出自粛や3密回避などの感染対策で身動きがとれず、気が滅入ってしまったり、活力が失われてしまったりする人もいます。 気持ちを立て直す3つのヒント 明日香さんのように、「4月からの新生活がんばろう!」と考えていたのに、コロナの影響でやる気がそがれてしまったという人へ、気持ちを立て直す3つのヒントを紹介します。 〈ヒント1〉不安、怒り、悲しみを吐き出す 「オンライン研修に切り替えた会社もあるのに」「上司とオンラインでコミュニケーションをとっている友人もいるのに」……。 明日香さんは、こんなふうにオンラインへの対応が遅い会社に不満を募らせています。 他社のより良い環境を耳にすれば、隣の芝生は青く見えてしまい、自分の環境に不満が膨らんでいきます。 このような状況の中で、会社に働きかけるすべもなく、モヤモヤした気持ちがたまり続けてしまいます。 行き場を失った不満はストレスとして蓄積されます。 気の置けない友人、家族、カウンセラーなど誰かに話してみてください。 不安、怒り、悲しみを隠すことなく正直な気持ちを吐き出すと、それだけで心がふっと軽くなります。 〈ヒント2〉どうして犬なんかでいられるの? 「どうして犬なんかでいられるのか」と心ない言葉をかけられたスヌーピーは、こう答えました。 「配られたトランプで勝負するっきゃないのさ、それがどういう意味であれ」 他社の話を聞けば、どうしても自社の欠点が目につくものです。 元々、とても真面目でルール重視タイプの明日香さんにとっては、このような先行きの見えない状況自体が非常にストレスでしょう。 新しい環境の中でつながりを感じられず、孤独感、不安感にさいなまれると、つい会社を責めたり、怒りを向けたりしたくなるのも当然です。 とはいえ、今このタイミングで転職活動をするようなことは好ましくありません。 スヌーピーが言っているように、「良い感じのあきらめ」もストレスを抱えないために大切です。 自分が置かれた環境の中で今は勝負するしかないのです。 「ないもの」に目を向けるのではなく、「あるもの」に目を向け、感謝の気持ちをもってみましょう。 こんな状況でも給与が支払われていること、教材だけでも送ってもらえていること……。 感謝の言葉を口にしてみると、穏やかな気持ちになれると思います。 〈ヒント3〉感情コントロールのトレーニング このような未曽有の状況に対して、ITに強い会社や動きの早い会社は、さっとオンライン研修や在宅勤務に切り替えています。 ところが、大手企業ほど体制を変えるのに時間がかかるものです。 新入社員が数百人規模であれば、個別に対応できるほどのキャパシティがありません。 こうした事情を冷静に分析してみると、このストレスフルな状態を「感情コントロールのトレーニング期間」ととらえ、自己分析をし、自らを取り囲む環境を見つめ直してみましょう。 不安ばかりあおる情報に触れないようにすることも、トレーニングの一つです。 「不確かな知識に惑わされない」ことも大切ですね。 テレビやインターネットでは、新型コロナ関連の情報が氾濫し、真偽が不確かなものも散見されます。 どんな情報に接すると、不安になり、心乱され、怒りを覚えるのか、感情コントロールの訓練の一つとして自分の気持ちと向き合っていきましょう。 写真はイメージです どうにもならなければ一回休み このような世界規模の混乱が続く状況では、思考停止してしまうのも無理はありません。 無理にポジティブにとらえるというのも、かえってつらくなってしまうものです。 そんな時は、「人生ゲーム」で例えるなら「一回休み」の心持ちでいましょう。 いつか、状況が好転するときに備えて、自らの知識レベルを高めたり、オンラインを活用した人間関係のつながりを構築したり、今だからできることを探ってみましょう。 アフターコロナを迎える今後、世界、社会、会社、仕事、生活がどのようになるかは誰にも分かりません。 「ニューノーマル」や「新しい生活様式」と言われるように、これまでの常識は様変わりするかもしれません。 そこに希望を持って歩んでいけるかどうかは、私たちの心持ち一つのはずです。 ちょっと一休みして、気持ちの準備を整えていきましょう。 【あわせて読みたい】 ・ ・ ・.

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自粛生活の限界!新型コロナの次は「コロナうつ」、弱者を襲う“二次被害”の中身

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新型コロナウイルス肺炎(COVID-19)の感染拡大を防ぐ対策としてのソーシャル・ディスタンシング(社会的距離の確保)ですが、自宅待機も長丁場になればなるほどストレスがたまります。 3月23日からロックダウン(都市封鎖)が始まっているイギリスでは、1ヶ月も経たないうちに約半数の人たちが「普段より不安で気分が落ち込んでいる」と答え、38%がよく眠れないという調査結果が出ています。 決して対岸の火事ではありません。 さまざまなストレス解消法やこころのケアが紹介されています。 ご自身に合ったものを見つけ、うまく取り入れることで、みなさんの自宅待機中の心身の疲れが癒やされることを願っています。 ここでは、その提言に基づいて、実践ポイントについて解説します。 具体的には、 規則的な生活リズムを心がけるということです。 この体内時計がスムーズに働く(=正確に時を刻む)と、私たちは心身共に心地よさを感じるようにできています。 逆に、体内時計が乱れると、多岐にわたる心身の状態が悪化します。 例えば、うつ病などのメンタルの不調から、糖尿病、がん、ひいては心筋梗塞や脳梗塞といった病気まで。 女性の大敵である肌荒れ、冷え性、肥満にも影響します。 なんと言っても、今、一番懸念されている感染リスクに関係する免疫力まで低下させてしまいます。 不規則な生活だと風邪もひきやすいですよね?動物実験では、インフルエンザワクチンの抵抗力に4倍の差が出るほど、免疫は体内時計の影響を強く受けることもわかっています。 新型コロナのように生活を激変させる出来事に直面すると、体内時計は乱れやすくなるだけでなく、一度乱れたその体内時計を元に戻すことも難しくなります。 特に、仕事や学校・余暇・人との関わりといった一定のリズムで毎日行ってきた日課が失われると、体内時計はバグりやすくなります。 その結果、不眠、食欲や意欲の低下、疲労倦怠、憂うつや苛々などの感情不安定化、といった時差ボケに似た不快な心身の症状が出現してくるのです。 そこで、体内時計をスムーズ働かせるために、非日常下でも可能な5つの生活術を紹介します。 いつも同じ時刻に起床することは、体内時計の安定に最も重要です。 必ずしも無理に朝型にする必要はなく、朝型か夜型どちらでもよいので、毎日、自分に合った一定のリズムで寝起きすることが大切です。 ・起床後すぐの朝日浴は、必ずしも睡眠に効果的とは限りません。 ・日中の昼寝(特に、午後遅く)は「夜の睡眠を食べる」と言われるほどなので、できるだけ避けましょう。 どうしても昼寝が必要だとしても、長くても30分以内に収めましょう。 昼寝直前に、紅茶やコーヒーなどカフェイン入りの飲み物を摂ると、昼寝が長引かないという裏技もあります。 ・夜間に明るい光(特にブルーライト)を浴びるのは避けましょう。 パソコンやスマホの画面も含まれます。 ブルーライトは、睡眠に不可欠なホルモン(メラトニン)を減らしてしまいます。 <2>食事 毎日、同じ時間に食事をしましょう。 食事の刺激は体内時計を正常化させます。 とりわけ、朝食は大切です。 食欲がなくても時間が来たら少量で良いので何かを口にしましょう。 アルコールも体内時計を狂わせるので、お酒の飲み方は要注意です。 寝酒は、寝つきが少しましになったような気にはなれても、睡眠の深さが失われるので、睡眠薬代わりのお酒は厳禁です!また、昼酒や飲み過ぎといった悪いお酒の習慣は、うつの原因になることも示されています。 <3>運動 毎日、運動をしましょう。 できれば、同じ時間帯で。 散歩などは気分転換にもなりますので、3密を避けて一日一回は外に出てからだを動かしましょう。 ただし、急に運動し過ぎると、けがの原因にもなりますし、かえって免疫力が下がるという研究すらあるのでマイペースを大切に。 <4>日課 ・洗顔や歯磨き、朝の着替え、在宅での仕事や勉強、家事、入浴など、毎日行ういくつかの日課も、同じ時間に行いましょう。 すでに、朝からパジャマのままでダラダラとなし崩し的な生活を送り、調子がすぐれないという方は、私の周囲でも散見します。 ・外出できなくても、少なくとも2時間は窓際で過ごし、太陽の光を浴びながら、読書や音楽、瞑想など、こころが落ち着く時間を持ちましょう。 ・体内時計の時刻合わせには、朝の光が欠かせません。 時刻合わせに望ましいのは、お昼近くよりは、目覚めてから1~2時間以内の早い時間帯です。 一方で、既述のように朝日には、特に高齢者の睡眠にはマイナスの影響もありえますから、バランスをとりながら自分に合ったリズムを総合的に判断して見つけていきましょう。 <5>対人交流 ・特に一人暮らしの場合、社会的距離を取ることで、人との交流が希薄になりがちですが、スムーズな体内時計の働きには、健全な対人交流も不可欠です。 会えない期間は、テレビ電話でも音声通話でも構わないので、毎日、誰かと会話する機会を持ちましょう。 LINEのような文章だけのやりとりでも、リアルタイムにメッセージが行き交うものであれば大丈夫です。 日課に取り入れ、毎日、同じ時間帯に誰かと交流するようにしましょう。 ・家族など同居している人がいる場合、生活リズムは他人に乱されがちです。 例えば、家での不要な気遣いは消耗しますし、あまりにもマイペースな同居者に自分の生活が振り回されるのはつらいことです。 できれば、率直に話し合いたいものです。 ただ、相手に頼む時には「やってもらわなきゃ、困るよ!」「私のつらさ、わかってんの!?」とネガティブな感情を添えるのではなく、「やってくれたら、助かるなぁ」「手伝ってもらえると嬉しいよ」とポジティブな気持ちをおしりに添えるのがポイントです。 言われた時の印象が180度違いますし、断られても互いに傷つかず、またの機会にワンチャンを残せます。 ・社会的隔離を一足先に経験した海外からは、ドメスティック・バイオレンス(DV)やコロナ離婚の激増も漏れ聞こえてきます。 もしDVがあるならば、我慢せずに専門機関に相談しましょう。 ・もともと交流できる人間関係なんてない、という人は、こころのうちを書き出すだけでも、楽になれます。 Twitterやブログでスッキリする、あれと似たイメージです。 ただ、人目にふれるものは書きすぎが怖い。 そんな時には、こころのうちにたまった気持ちを紙やスマホに書く「感情日記」なども心身の健康に医学的効果が示されておりお薦めです。 ただ、書いてかえってつらくなる場合には、自己流で無理はし過ぎないでください。 書き方のコツについての解説書もありますので参考にしてもよいでしょう(参考文献参照)。 ・生活リズムが破綻する最大の理由は、役割のアンバランスです。 長丁場になるほど母親(妻)のペースは狂わされ、体内時計が正しく機能しなくなってしまいます。 この機会に、家族で家事などの役割分担を相談して、みんなが心地よく「Stay Home」できる生活リズムのルールを作りましょう。 英国留学中にはオックスフォード大学で睡眠医学の世界的権威であるコリン・エスピー教授に不眠症の認知行動療法の指導も受ける。 他に、AI(人工知能)やVR(バーチャル・リアリティ)を駆使した新時代のメンタルヘルスを提唱し、実践する。 環境変化で調子を崩しやすく、気分の波が不安定な方のこころの不調には、認知行動療法などと並んで高い医学的効果が証明されている。

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